GCP認定資格「Associate Cloud Engineer」を受験するための勉強方法


ダディ伯爵は、GCP勉強開始から3ヶ月でGCP認定アソシエイト資格「Associate Cloud Engineer」を取得しましたので記事を更新します。
受験前、受験後のホットな情報を忘れないうちに記録していきます。

1.Google Cloud Platform(GCP)の学習環境を整える

GCP学習の始め方ですが、まずは実機操作が一番の近道だと思います。
Google Cloud Platform(GCP)には「12 か月間 $300 分の無料トライアル」もありますし、無料のトライアル期間12ヶ月が過ぎても永久に無料で使用することが出来る「Always Freeもあるので、利用しないのはもったいないと思います。詳しくは「GCPのAlways FreeのGAE無料枠を使ってみた」にまとめていますので合わせてご確認ください。
なお、Googleアカウントを作るところから始める方は「Google-アカウントを作成する-所要時間:5分~ 」を、Gmail(もしくはAndroidスマホ)をご利用中で「Google-Cloud-Platformを契約する-所要時間:5分~)」をご覧頂ければ、早い方は5分もかからないうちにGoogle Cloud Platform(GCP)の学習準備が完了できます。
まずは、Google Cloud Platform(GCP)の学習環境を整えましょう。

2.Google Cloud Platform(GCP)のコンピューティングサービスの理解を深める

Google Cloud Platform(GCP)コンソールにログインが出来たら、次に、たくさんあるサービスの中からどれから試していけば良いかという壁にぶち当たると思います。
まずは、Google Cloud Platform(GCP)コンソールにのナビゲーションメニューの並び順の通り「コンピューティング」の5個のうち3個の基本サービスを軸に広げていけば良いかと思います。
インフラエンジニアの方は「Google Compute Engine(GCE)」、開発エンジニアの方は「Google App Engine(GAE)」が比較的ハードルが低いかと思います。

◆コンピューティング
 1.Google Compute Engine(GCE)
 2.Google App Engine(GAE)
 3.Google Kubernetes Engine(GKE)

2-1.Google Compute Engine(GCE)

「Compute Engine(GCE)」はIaaSです。AWSのEC2、AzureのVirtual Machinesと同じ位置づけのサービスです。
Google Cloud Platform(GCP)コンソールからGUI操作で作成することもできますが「Cloud Shell」からCUI操作(gcloudコマンド)を勉強されることをオススメします。
gcloudコマンドの使い方がわからなければ、gcloudコマンドの後に「–help」をオプションに付ければ、使い方が表示されます。gcloud Referenceなるリファレンスマニュアルも整備されているので、とても快適に、理解を深めることが出来ました。英語が苦手な方は、Google翻訳を片手に頑張ってください。

2-2.Google App Engine(GAE)

「Compute Engine(GCE)」はPaaSです。AWSのElastic Beanstalk、AzureのApp Serviceと同じ位置づけのサービスです。
こちらも、大半が「Cloud Shell」からCUI操作(gcloudコマンド)となります。各ランタイム毎にチュートリアルが揃っているので、チュートリアルを一通り試してみて、色々と疑問が沸いたら、リファレンスマニュアルとチュートリアルを行ったり来たりしながら理解を深めることをオススメします。

2-3.Google Kubernetes Engine(GKE)

「Google Kubernetes Engine(GKE)」はコンテナーオーケストレーションです。AWSのECS、AzureのAKSと同じ位置づけのサービスです。
「Google Compute Engine(GCE)」と「Google App Engine(GAE)」の理解が深まったら、次は「Google Kubernetes Engine(GKE)」という流れになると思いますが、ダディ伯爵は、dockerコンテナー未経験のため、まずは「Google Compute Engine(GCE)」でdockerコンテナー環境構築をしてみました。
詳細は「社内PCからRDP接続するために中継サーバ(Guacamole)をdockerコンテナで立ててみた」と「社内PCからGCPのdockerコンテナ環境へSSH接続する」にまとめていますので参考にしてください。
GCEでサンプルイメージを作ってプライベートリポジトリ「Google Container Repository(GCR)」へアップロード出来たので、いよいよ「Google Kubernetes Engine(GKE)」へのチャレンジです。
dockerコンテナーに関する理解が深まってから「Google Kubernetes Engine(GKE)」の理解を深めるという流れがスムーズかと思います。

3.オンラインサービスを利用する

「Qwiklabs」と「Coursera」については、1ヶ月無料キャンペーンの記事のリンクを載せておきます。
https://cloud-ja.googleblog.com/2019/06/GCP-Certification-Challenge-for-Developer.html
キャンペーン期間は、6 月 6 日(木)から 7 月 19 日(金)となりますので、お早めにお申込みください。
とのことです。

3-1.Coursera(コーセラ)について

1講座は「概要説明」か「各サービス説明」となっており、eラーニング形式で「動画(1~5分程度、大半が1分前後)」と「ラボ(Qwiklabsへのリンク)」の2部構成となっていました。
動画は、Googleロゴ入りTシャツを着た講師の方が「英語」で講義されており「日本語字幕」が流れる形式となっていました。日本語音声ではなかったのでご注意ください。動画はダウンロードが可能で、字幕ファイルとセットでダウンロードして、スマホで閲覧することも可能でした。
なお、数講座毎に「確認テスト」が設けられています。「確認テスト」は「日本語」となっていました。

ちなみに、公式サイト「Associate Cloud Engineer | Google Cloud 認定資格」に記載の通り、Coursera による Architecting with Google Cloud Platform 日本語版専門講座 の最初の 5 つのコースである

の5個のコースを受ければ良いとあり、受講時間は合計41時間です。平日1日2時間、土日は復習に充てるというスケジューリングで1ヶ月もあれば、受験に臨めるのではないでしょうか。

3-2.Qwiklabsについて

Qwiklabs」は、各講座毎にシナリオが用意されており、そのシナリオに沿って実機操作をするという形式です。シナリオおよびGoogle Cloud Platformの研修用環境はすべて英語となっていましたのでご注意ください。

毎回、Google Cloud Platformの研修用アカウントが発行され、それでログインすることで実機操作が可能となります。
公式サイト「Associate Cloud Engineer | Google Cloud 認定資格」に記載の通り、

の順に学びましょうとあります。それぞれ5個のシナリオ、7個のシナリオになっていますので、合計12個のシナリオを実践する所要時間は12~24時間ぐらいでしょうか。
上記のCoursera各コースからのリンクと重複する部分が大半となります。Coursera(コーセラ)の各コースを終わらせてから、Qwiklabsでおさらいをするという流れが良さそうな気がします。

3-3.ドキュメント

GCPの各サービス毎に日本語のドキュメントが用意されており、機能詳細やオプション説明まで書かれているので安心して調べることが出来ます。
ただし、新機能や詳細オプション等のドキュメントは日本語化されていない(=英語オンリー)ものもありますので、ご注意ください。

4.公式模擬テストを受ける

一通りの学習が終われば「Associate Cloud Engineer 模擬試験」で模擬テストを受けましょう。

4-1.公式模擬テスト20問だけでは不安なので・・・

本試験はボーダーラインが分からず、受験後も合否しか出ないため、他の方の受験記を見ても信憑性がなく、ダディ伯爵は自信が持てなかったため、Udemyで2コースを購入しました。参考までに購入したコースのリンクを載せておきます。購入される際は、1320円セール、1440円セール等をUdemyは頻繁に行っているようなので安い時を狙いましょう。

5.受験する

模擬テストの結果、自信を持って速答できるレベルに達したら、受験しましょう。
受験するには「webassessorアカウント(GCP版)」なるものを作成する必要があり、4日後以降の日程しか選べないのでご注意を。ダディ伯爵は水曜日に受験したくて、日曜日に受験予約をしようとしたのですが、水曜日が選べず、最短で木曜日しか選べませんでした。
なお、大阪の会場は東梅田に1会場(2019年8月時点)しかなく、他の資格受験会場も兼ねているようでした。

6.受験を終えて

ダディ伯爵はインフラエンジニア歴20年弱でAWS資格、Azure資格を取得しております。試験ガイド通りGCP経験6ヶ月目で受験しました。
6ヶ月前から自己啓発のためGCPを触り始め、3ヶ月前にCloudOnBoardなるイベントで刺激を受け、直前2ヶ月で追い込み学習をしたので6ヶ月かかりました。
以下、受験直後の所感です。ご参考になれば幸いです。

  • 出題範囲
    GCPを知らなくても解けるめちゃくちゃ簡単なネットワーク基礎問題(サブネットマスク、ホスト数)から、GCE、GAE、GKE、GCS、IAMを知らないと解けない問題まであり、出題範囲から偏りなく出題されている印象でした。

  • 出題レベル
    すべて単一選択問題だったので、出題範囲をひと通り勉強していれば消去法で2択まで絞れるものが大半でした。ただし、GCE、GAE、GKE、GCS、IAMをGUI、CLIで設定できる方であれば余裕で100点満点!!とはいかないように、使ったことがなければ判断に迷うようなコマンドの問題があったりもしました。
     とはいいつつも、Udemyの模擬問題のようにgcloud、gsutil、kubectl、bqコマンドばかり出てくると思いきや、以外と割合は少な目で50問中10問もなかったように思います。総合的にUdemyの模擬問題ほど難しくはなく、公式模擬テストと同等レベルであったように思います。

  • 受験の目安
    ダディ伯爵は、Udemy模擬問題で80%以上正解できて、公式模擬テスト20問中20問正解できるレベルで受験に臨み、無事合格出来ました。

  • 受験時の注意点
     戸惑った点が3点ありましたので共有しておきます。

 1.「試験提出」ボタンが「次へ」ボタンの横に並んでてクリックし間違えてしまいそうになる
  →試験終了時に分かったのですが「試験提出」ボタンを間違えて押してしまったとしても「本当に終了しますか?」というような確認画面が出たので大丈夫でした。

 2.「試験提出」ボタンクリック後に合否結果がすぐ出ると思いきやアンケート画面が出た。
  →アンケートは何も入力せずに「続行」すればOKでした。

 3.合格の文字が小さかった。
  →他の説明文と同じ大きさのフォントサイズで空行もないようなレイアウトだったので「合格」の文字を探すのに1秒以上かかり「合格」というのがパッとは分かりにくかったです。

ダディ伯爵は、GCP(GAE)への理解を深めるために、GCP(GAE)無料枠を活用して、本ブログ「https://daddytrevia.com」を作ってみました。
以下の参考記事にまとめていますので試してみたい方はご確認ください。


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