GCP独自ドメインSSLブログが無料で使える(1)対象読者と前提条件


ダディ伯爵がGCPで独自ドメインSSL対応ブログを無料で簡単に立ち上げた方法を分かりやすく解説します。 本記事では「(1)対象読者と前提条件」について記載します。

以下をお読みいただき、ご自身のやりたいことがダディ伯爵と同じであれば、次の記事も併せてお読み頂ければ幸いです。

対象読者

本サイトは、WEBコンテンツ(HTML、CSS、JavaScript)を読み書きできるレベルの方が対象となります。
WEBコンテンツを初めて作る方には少し難しい内容となっていますが、以下のおすすめサイトで調べながら読み進めて頂ければ、なんとか理解出来るレベルで記載しています。既にブログサービスやWordPressを利用している方はもちろん、この記事を見て初めてブログサイトを立ち上げてみようという方も大歓迎です。

おすすめサイトとほほのWWW入門Google - とほほ HTMLクイックリファレンスGoogle - htmlq

参考までに、上記のサイトを参考にしながら、ダディ伯爵自身が納得のいくレイアウト、デザインへカスタマイズするのに1か月程度かかりました。
本サイトに沿って作業を進めて頂ければ、本サイトと同様のブログサイトを手に入れることができます。一緒に頑張りましょう。

前提条件

まず初めに

(Question) 人は何故ブログサイトを開設するのか?

(Answer) ブログ開設者自身の欲求を満たすため!

だと、ダディ伯爵は考えています。自分しか知らない情報を公開して人の役に立ちたい、自分の存在を認めてもらいたい、同じ意見を持つ人との繋がりたい、小遣い稼ぎをしたい、等々、様々な欲求を満たすために様々なブログサイトが開設されており、情報で溢れている世の中になっています。 ところが、Google検索しても、自分が欲しい情報がヒットしないケースがまだ存在します。実際「GAE x Hexo」で調べてもダディ伯爵が欲しい情報は見つかりませんでした。 その世の中に一石を投じるべく、ダディ伯爵は「自分しか知らない希少な情報を提供して役に立ちたい」と「小遣い稼ぎをしたい」の2つの欲求を満たすため、以下のストーリーを考えました。
ストーリー①「希少な情報」をダディ伯爵のサイトに公開し、Googleインデックス登録を行う ②Googleインデックスに「希少な情報」が登録され、ダディ伯爵のサイトへ流入する ③ダディ伯爵のサイトの来訪者が「サイト内の広告」に興味を持って「クリック」する ④「広告クリック収入」がダディ伯爵の「お小遣い」となる

このストーリーは「Google Adsense」というサービスを使えば実現できることまで分かりましたが、実現するためには「独自ドメイン」かつ「SSL対応」が必須なようです。さらに、多忙なダディ伯爵の個人的要望により「ブログを無料で簡単に」という要件も付け加え、要件整理してみました。

要件整理

要件その1:フルカスタムしたい!・「独自ドメイン」で「静的コンテンツ(HTML、CSS、Javascript)」を自分好みにカスタマイズ出来ること
要件その2:安心、安全に運用したい!・昨今必須となった「常時SSL化」に対応していること ・セキュリティパッチ適用等の作業は自動化されており「メンテナンス不要」であること ・「定期的なセキュリティスキャン(脆弱性チェック)」を行えること
要件その3:急激なPV数増加も処理したい!・急激なアクセス数増加時もダウンすることなく安定してコンテンツ提供できること
要件その4:予算ほぼゼロ、1ヶ月でスタートしたい!・予算について、初期コスト、運用コストはほぼゼロとしたい。 ・スケジュールについて、1か月前後で運用開始したい。(環境構築1日、コンテンツ制作1週間、Googleアドセンス審査1週間、予備1週間ちょっと)
上記の要件を満たすWEBシステム構成案を検討してみました。
検討その1:無料で簡単に始めれるサービスでの実現可否まずは、無料で簡単に始めれるサービスで実現できるものはないものかとGoogle先生に聞いてみました。[Google検索] 無料+ブログ+独自ドメイン+SSL対応ご覧の通り、有料だったり、広告貼付NGだったり、広告が消せなかったり、すべての要件を満たせるサービスは見つけれませんでした。
検討その2:「3大クラウドサービス(AWS、Azure、GCP)」の無料枠次に、インフラエンジニア(最近はクラウドエンジニア)であるダディ伯爵は、自身の勘と知恵を絞り考えた結果との思考に至り、再度、Google先生に聞いてみました。

[直リンク] Amazon Web Services(AWS)の「無期限無料」1年無料で使えそうだが、1年後には課金されそう。
[直リンク] Microsoft Azure(Azure)の「いつでも無料」「Azure App Service」で実現が出来そう。
[直リンク] Google Cloud Platform(GCP)の「Always Free プロダクト」「Google App Engine」で実現が出来そう。

その他、キーワードを少しづつ変えながら調べた結果、「GitHub Pages」も候補となりそうです。

上記の4個のクラウドサービスをベースに、要件を満たすためのWEBシステム構成を検討してみました。

WEBシステム構成案

WEBシステム構成案 構成詳細
1 GAE x 静的サイトジェネレータHexo Google Cloud Platform の Google App Engine 上に静的サイトジェネレータHexoで生成した静的コンテンツをアップロードし、CDNはGAE標準機能を利用。GAEは標準でカスタム ドメインでマネージド SSL/TLS 証明書* をデフォルトで利用可能(追加費用なし)。
2 Azure App Service x Cloudflare Microsoft Azure の Azure App Service 上に静的コンテンツをアップロードし、CDNはCloudflareを利用。
3 Amazon S3 x Amazon CloudFront Amazon Web Services のAmazon Simple Storage Service(Amazon S3)上に静的コンテンツをアップロードし、 CDNはAmazon CloudFrontを利用。
4 【番外編】GitHub Pages x Cloudflare GitHub のWEBサービスGitHub Pages上に静的コンテンツをアップロードし、CDNはCloudflareを利用。

上記のWEBシステム構成案について、要件すべてを満たすものに「〇」、一部満たさないものに「△」、機能がないものに「×」という判定基準でまとめてみました。

WEBシステム構成案の比較結果

WEBシステム構成案 フルカスタムできる! 安心、安全に運用できる! 急激なPV数増加も処理できる! 予算ほぼゼロ、1ヶ月でスタートできる!
1 GAE x 静的サイトジェネレータHexo
2 Azure App Service x Cloudflare
3 Amazon S3 x Amazon CloudFront
4 【番外編】GitHub Pages x Cloudflare

まとめ

検索ランキング上位に出てくるような無料ブログサービスやWordPressなどのようなCMSではカスタマイズが自由に出来ず、メンテナンスに手間がかかり、人的費用が発生するものばかりでした。 2019年4月執筆時点では、ダディ伯爵が調べる限り、すべてに〇が付くのはGoogleの各種サービスを組み合わせる構成「上表のNo.1」のみでした。

ほぼ無料(1日約4.2円)で使える!毎年1回、独自ドメイン使用料(年間1,512円(税込)(1ヶ月あたり126円、1日あたり約4.2円))がかかりますが、それ以外は、2019年4月執筆時点では無料です。PV数、コンテンツ数が極端に増えない限り、おそらく今後数年間は無料の予定です。 独自ドメインも他サービスで無料で取得は出来るのですが、今回は、敢えて、末永く使うために「Google Domains」で取得出来るドメインの中で安いレンジである「.com」を選択しました。あと「Google Domains」でドメイン取得することで、本サイトの運営のためのアカウントを「Googleアカウント1個」だけにできることがもうひとつのメリットだったかもしれません。
ブログを簡単に更新できる!コンテンツ制作については、GCP上のGAEの「Cloud Shell」上で行うことになるのですが、「Cloud Shell」に繋がる環境(インターネットに繋がるブラウザ)さえあれば、どこからでもコンテンツ制作を行えます。なお、コンテンツ制作の流れは以下の「6ステップ」で完了できます。 ・開発環境での作業(以下の①~④を任意回数繰り返す)   ①「hexo new post」コマンドで「mdファイル」生成   ②作成された「mdファイル」を編集し、MarkDown方式で記事を書く   ③記事で参照する「画像ファイル」を「ドラッグアンドドロップ」でアップロード   ④「hexo server」コマンドで開発環境サーバを起動し「動作確認」する ↓「開発環境」で問題がなければ「本番環境」へ適用する ・本番環境への適用作業(以下の⑤、⑥を実施)   ⑤「hexo generate」コマンドで静的サイトをジェネレート(生成)する   ⑥「gcloud app deploy」で本番環境へ適用する
GAE(Cloud Shell)のおかげで、ローカルパソコンにソフトをインストールする必要がなく、インターネットが繋がるブラウザのみでブログを更新できるお手軽さが、WordPress並みに簡単です!! また、HEXOのおかげで、セキュリティ面においては、WordPressよりもはるかに上です!!WordPressはデータベースを持っておりSQLインジェクション等、脆弱性を悪用された攻撃を受けやすいのですが、HEXOで作った静的コンテンツにはそのような心配はご無用です。 安心、安全にブログを更新できる環境がこんなに簡単に作れるとは思ってもみませんでした。

業界用語が所々に出てきたのでピンと来ていない方もいらっしゃるかもしれませんが、要するに「GCPで独自ドメインSSLブログが無料でお手軽に使える」ということです。後述の記事(2)~(8)の手順通りに実施すれば、本サイトと同様の環境を手に入れることが出来ますのでよろしければお試しください。


 Previous
GCP独自ドメインSSLブログが無料で使える(2)GCP、GAE環境構築 GCP独自ドメインSSLブログが無料で使える(2)GCP、GAE環境構築
ダディ伯爵がGCPで独自ドメインSSL対応ブログを無料で簡単に立ち上げた方法を分かりやすく解説します。本記事では「(2)GCP、GAE環境構築」について記載します。 カテゴリ:GCP独自ドメインSSLブログが無料で使える【GAE×Hexo
Current 
GCP独自ドメインSSLブログが無料で使える(1)対象読者と前提条件 GCP独自ドメインSSLブログが無料で使える(1)対象読者と前提条件
ダディ伯爵がGCPで独自ドメインSSL対応ブログを無料で簡単に立ち上げた方法を分かりやすく解説します。 本記事では「(1)対象読者と前提条件」について記載します。 カテゴリ:GCP独自ドメインSSLブログが無料で使える【GAE×Hexo
  TOC